私は50代で結婚をしていて主人と二人で暮らしています。子供は二人いますが、それぞれ独立をしています。
私が家族葬を行ったのは、私の父親についてです。父親は、企業で働いていましたが退職をしてからは地味な生活をしていました。本来の父親が望んでいた暮らしだと思います。仕事では、いつも忙しくしていたので静かに暮らしたかったのです。退職をしてからは、とても楽しそうだったので、それは良かったと今から思っても満足しています。
そして家族葬にしたのは、なんといっても父親の生前からの希望があったからです。それまでは、葬儀について話すことがなかったのですが、80歳を超えるとやっぱり考えるようになったらしく家族葬を希望するようになりました。家族だけで見送って欲しいというのです。その時は、付き合いもあまりなく近所の人とちょっと付き合うぐらいでした。そのようになったら、家族葬を希望することもよくわかります。
葬儀というのは、なんとなく慌ただしい感じがします。そのため、私の葬儀としても家族葬を希望しているのです。慌ただしく葬儀をして、家族を大変な思いをさせたくないと思ってしまうのです。そのこともあり、シンプルで簡単に済ますことができる家族葬をしたいと思うようになりました。
父親には、理由は聞いていないのですが多分私と同じ理由であると思うのです。シンプルで、あまり知られることなくひっそりいきたいと思うんですね。そのような気持ちだったと感じます。
そこで父親の気持ち通り、家族葬を行いました。シンプルに親族が少し集まるだけです。それは家族だけで見送ることができて、特にバタバタしないで静かに送ることができたのでとてもよかったです。
葬儀というのは、気持ちで送るものだと思っています。残されたものが、その亡くなった人をしっかり受け止めて送ることができるような葬儀がいいですね。そのことを思うと、忙しくない家族葬が一番いいと思うようになっています。