昨年、妻の父が亡くなった時に家族葬を行いました。
私たちが住んでいるところは田舎なので、普通の葬儀が一般的で、家族葬は初めてでした。
喪主だった妻の兄が市役所に勤務していたのですが、市役所が葬儀への職員同士の参列を無くす流れになっていることもあり、家族葬に決まったようです。
大抵100人前後、多い時は200人を越えるような葬儀にしか参加したことがなかったので、まず式場のサイズに驚きました。
多くても50席くらいしか入らず、その時は30席ほどしかありませんでした。
お通夜もごく身近な親族だけだったので、20人程度しかおらず、焼香がその分短くなり、お通夜は30分もかからず終了しました。
普通だったら、親族は参列者の見送りをしないといけないのですが、見送りがないので、とても楽チンでした。
身内ばかりなので、変に格好をつける必要もなく、まるで家にいるような感じでした。
翌日も普通の葬儀とは違い、ゆったりとしていました。
前日同様、参列者の対応がないので、
お斎の時間も親族だけでゆっくり食べることができ、葬儀までの時間ものんびりと過ごすことができました。
しかし、この辺りから会場内の雰囲気が変わっていきました。
ゆっくりできる分、義父の事を考えることができ、義父の思い出話や闘病生活などの話になり、義母や妻の叔母などはすすり泣きをしていました。
そして、葬儀もお通夜同様、身近な身内だけなので、とてもしんみりした雰囲気の中で行われました。
仕事上の付き合いなどで、一度も故人と会ったことがない人が参列する人がいても珍しくない通常の葬儀とは全く違った雰囲気でした。
焼香が短い分、普段より短い時間で終わりました。
その代わりに、出棺前の最後のお別れの時間は長めにとってくれていたようで、義父との最後のお別れを惜しむことができました。
そのせいか、参列した人はみんな泣いており、義父の人柄もあるとは思いますが、やはり家族葬のある意味閉鎖的な雰囲気が大きく影響していたと思います。
人が亡くなった時に、どのように悲しみと向き合うかは人それぞれ好みがある思います。
通常の葬儀のように、次から次にやるべきことに追われて、気を紛らわすという方法も良いと思いますし、家族葬のように、何にも邪魔されず、故人と向き合うのも良いと思います。
初めての家族葬でしたが、とても良い経験になりました。