48歳女、義父が亡くなり家族葬に、静かな別れ

48歳の専業主婦です。
2017年3月に義父が亡くなり家族葬を行いました。
死因は病気で、癌でした。
お酒が大好きでヘビースモーカー、ごはんはいらないから酒をくれというタイプで、休みの日になると朝からお酒を飲んでいる人でした。
お酒を飲み始めると絡み酒になるのですが、シラフの時はとても気遣いのできる優しい人で、私の兄が新聞に載るような傷害事件を起こした時も、親戚中から責められて離婚も覚悟しましたが「嫁はもううちの者やから」と言って守ってくれました。
自分の父と同じくらい大好きな義父でしたが、病院嫌いだったので腹部の痛みを訴えるたびに心配していました。いくら勧めても病院には行かずに薬を飲んでやり過ごすだけだったからです。
それでも会社での定期的な検診はあったので「異常なしやった」と言う言葉をずっと信じていました。
でも、ある日とうとう薬では抑えられない腹部の痛みを訴えて夫と一緒に救急病院に連れて行くと、医師は「このまま入院してください」と言って、すい臓がんであるということ、全身に転移していて余命は数ヶ月だと言うことを聞かされました。
とてもショックで悲しかったのですが、夫と義母と3人で悔いなく義父を看取ろうと決めました。
毎日義父の病室を訪ねて一緒に時間を過ごして、帰れば少しずつ父の持ち物を整理して、その時を迎えました。
義父が入院してから1ヶ月と数日後のことでした。
父は生前「最後は家族だけで送ってほしいなあ」と言っていました。ちょうど私の幼馴染みが葬儀屋をしていたので、そのことを伝えると「わかった、こっちで段取りしたる」と言ってくれて、自宅の和室に布団を敷いて、そこに義父を寝かせてくれました。その前に小さな白木の壇を置いてくれて線香を焚いてくれました。父に兄弟はおらず、親戚達は私の兄の件があってから疎遠になっていたので、義母と夫と私と娘夫婦だけで葬儀を行いました。幼馴染みの手配してくれた僧侶が来てお経をあげると、あとは家族だけになりました。
寂しさはありませんでした。食事をしながら、まるで眠っているような義父の様子を見ながら思い出話をしました。
義母が話してくれるのは出会った時のエピソードや夫婦喧嘩をした時のこと、夫も「あの時は酷かったな」と同調して泣き笑いでした。とてもくつろいだ通夜。そして翌日には幼馴染みが棺を運び入れてくれて、そこに義父を入れて火葬場に運びました。
静かで穏やかな別れの時間でした。
家族葬というのは初めてでしたが、他人がいないので気を遣うこともなく、心を込めた密度の濃い葬儀にできました。
家族葬は世間体を考えて敬遠する人がまだまだ多いと思いますが、私も死んだ時はこんなふうに送り出してほしいなと思えるくらいよい家族葬でした。